滑り台といえば、公園の遊具やウォータースライダー、避難器具としてお馴染みですが、家の中に設置することもできます。そのメリットや活用法、リノベーションするときのポイントについて紹介しましょう。

子どもだけじゃない!滑り台があるメリットと活用法

すべりだい

滑り台は、階段を上って高いところから滑り降りるという運動効果があり、平衡感覚も養われます。家の中にあれば、雨の日でも遊べますし、家族の目が届くところにいるのですから安心です。大人も人目を気にせずに楽しめます。

 

市販の小型滑り台を購入して置く方法もありますが、耐荷重や年齢制限があり、大人が一緒になって遊ぶのは難しいです。子どもが成長するとすぐに使えなくなるでしょう。場所も取りますし、滑り台ごと横倒しになる危険性もあります。その点、家の中に設置すれば、しっかり固定されて強度も高められるので、そのような心配はありません。

 

他にも、木やプラスチックなど素材を選べて、好みのデザインにするなど、こだわりの滑り台にすることができます。子どもの頃から家の中に滑り台を設置するのが夢だった大人は、意外と多いのです。

 

滑り台のメリットは遊ぶだけではありません。例えば小さい子どもやお年寄りにとって、階段を上るのは平気でも、下りるのは意外と難しいものです。足を踏み外して転落する恐れもあります。滑り台なら足元がおぼつかなくても影響は少ないですから、安全に階下へ下りられるでしょう。

 

上りが階段、下りが滑り台といった具合に役割分担されていれば、2人が同時に上り下りするときも、譲り合ったり無理してすれ違ったりすることは起こりません。

 

また、滑り台は荷物の移動にも活用できます。階下に移動するときは、そのまま滑らすだけですし、逆に階上へ移動するときは、荷物にロープを括り付けて引っ張れば、抱えて階段を上るよりも簡単です。

 

このように家の中の滑り台は、遊ぶ以外にも活用法があります。子どもが大きくなって独立しても、まだまだ活用することができるのです。

家の中に滑り台を設置するリノベーションのポイント

リノベーションで家の中に滑り台を設置するときは、安全に滑れるよう場所を決めなければいけません。一番の候補になるのは階段の真横ですが、同じ勾配にすると滑り台のほうが急に感じます。そのままだと子どもは怖がって使ってくれないでしょう。

 

遊具の安全基準では、滑るところの傾斜角度が と決められていますが、恐怖心を感じないで滑れるのは30度以下です。一方、階段は理論上 あまり勾配を下げても、大人は上り下りしづらくなってしまうでしょう。

 

階段と滑り台を並べるのであれば、滑り台が少し長くなるように設置して、勾配を緩やかにします。長くなった分は階下側に伸ばすか、階上側で滑り始めるところを手前に設置すると良いでしょう。

 

前者なら、最後の減速部を長くすることで、どんなに急な勾配でも止まれます。万が一、止まれなかったときのために、マットやクッションを敷いておくと、さらに安心です。途中で踊り場やスキップフロアを設けて滑り台を分断し、一度に滑る距離を短くする方法もあります。

 

しかし、せっかく滑り台を設置するなら、一気に上から下へと滑れる爽快感が欲しいところです。分断せずに距離を稼ぐなら、あえて階段とは並行させず、別に滑り台用のスペースを確保したほうが良いでしょう。

 

例えば螺旋状にするといった具合です。下りる最中にくるくる回るという楽しみ方もできます。また、家の外周に沿うよう設置しても、スペースや距離を確保しやすそうです。トンネル状にすれば滑るたびにワクワクするでしょう。

 

実際に、3階建てのリノベーションで外周に沿うよう階段と滑り台を設置し、3階から1階まで滑り下りることができるようにした事例があります。階段と滑り台で一周できるようになっているので、ちょっとした運動にもなりそうです。もちろん、2階付近では勾配を緩めて、止まったり合流したりするのもできるよう工夫されています。

 

ただし、あまりに滑り台のスペースが多いと、光を遮って階下に届かなくなるかもしれません。そんなときは、滑り台の素材を透明にしたり、スリットを入れたりすると解消されます。白や明るい色にするのも効果的です。

 

先述のとおり、家の中の滑り台は子どもが独立しても様々な用途で使えます。どうしても使わない可能性のほうが高いなら、リノベーションを計画する時点で、撤去後の利用法を考えたほうが良いでしょう。例えば収納にしたり、階段を広げたりするなどです。何も考えないで設置すると、撤去したときに中途半端なスペースが残ってしまいます。

まとめ

家の中に滑り台があれば、いつでも気兼ねなく大人も楽しめるのがメリットです。子どもやお年寄りは、滑り台で下りたほうが安全な場合もあります。荷物の移動にも使えるでしょう。設置する際は勾配を緩くしたり、距離を長くしたりすると急になり過ぎず、誰でも滑りやすくなります。リノベーションで自分好みの滑り台を設置してみましましょう。

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WRITER
安井 俊満
マーケティング

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