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プレハブ住宅のリノベーションについて知っておくべき注意点
プレハブ工法とは、床や壁、窓などをあらかじめ工場で作りあげ、それを現場で組み立てる工法のことを言い、住宅を始め倉庫や事務所など様々な建物に使われています。
戸建て住宅でプレハブ工法といえば、軽量鉄骨を用いたものが主要です。今回は、軽量鉄骨のプレハブ工法で建てられた住宅リノベーションについて、特徴と注意点を解説いたします。
プレハブ住宅をリノベーションするメリットは?
プレハブ住宅の特徴といえば、品質にばらつきがなく高精度な仕上がりが期待できることがあげられます。建材は工場で一括生産されるので、木造住宅のように職人の腕に左右されることはありません。また、現場での作業時間が少なくてすむため、工期が短いという利点もあります。そして、工期が短くなればコストも比較的安くなります。
弱点としては、耐火性、断熱性、防音性、防水性に劣るという点でしょう。施工時には、耐火ボードや断熱材を貼るなどして、一定の対策をしていることが多いと思われますが、年数が経つうちに劣化が進み、効果が薄くなることは避けられません。
しかし、現在は様々な性能を持った建材が出ていますので、それらをうまく活用して弱点を防ぐことができます。
例えば、より性能のよい断熱材に入れ替える、鉄骨部分には錆止め工事を施すなどの方法があります。
一般的に、戸建てプレハブ住宅の耐用年数は約19年と言われています。しかし、リノベーションで新しい建材を取り入れたり、劣化部分を補強したりすることで、その寿命を延ばすことが可能なのです。錆びの発生を防ぐことに注意しておけば、100年も持つともいわれています。リノベーションの際には、弱くなったところはしっかりと補修し、同時に今の生活に合わせた内装や間取りに変化させて、より快適な空間を作りましょう。
プレハブ住宅をリノベーションするときの注意点は?
では、プレハブ住宅をリノベーションする際に気をつけるべきポイントはどのようなことでしょうか?
多くのプレハブ住宅はハウスメーカーによって建てられており、メーカーごとに部材の規格や工法が違います。そのため、リノベーション業者を選ぶ場合は、そのハウスメーカーに対応できるかを確認することが必要です。プレハブ住宅のリノベーション経験が少ない業者であれば、工事そのものを断られたり、いざ取り掛かっても希望通りに進まない可能性もあります。過去のリノベーション実績なども見て、しっかりとした技術を持っている業者を選びたいものです。また、軽量鉄骨は錆に弱い性質を持っているため、リノベーションをするときには湿気対策や浸水といった水害対策なども確認しておきましょう。
リノベーションの際には、思いきって間取りを変更したいという希望もあるでしょう。ただし、プレハブ住宅は、壁そのものが建物を支えていたり、筋交いという部材で強度を保っていたりする場合があるため、自由にこれらを移動するのが難しい場合があります。間取りの変更には制限がでることも想定しておきましょう。
また、築年数が古い軽量鉄骨のプレハブ住宅は、劣化がかなり進んでいるケースがあるそうです。鉄骨の錆具合が進行しているなど、状態によっては構造的な部分から見直さなければならないこともあります。そうなると建て替えと同程度の費用がかかる場合もありますので、慎重に検討しましょう。
プレハブ住宅をリノベーションするときの流れと施工例
次に、リノベーションの流れと具体例をご紹介しましょう。
事務所や倉庫の内装を変えるというような、比較的簡単なリノベーションであれば、1週間程度で完了させることが可能です。電気系統の配線、壁のクロスの張り替えなどをするだけで、ずいぶんときれいに生まれ変わることでしょう。
さらに手をかけて雰囲気を変えたい場合は、スケルトン工法というものがあります。この工法はその名の通り、基礎となる鉄骨や壁などの主要部分だけ残し、それ以外の内装を取っ払うというものです。こうすることで、基礎部分に劣化が発見されれば補修を行い、内装はすべて新しいものに取り替えることができます。この工法では、大幅なリノベーションとなるため、工期が数ヶ月に渡ることも想定しておきましょう。
先ほど、プレハブ住宅では間取り変更が難しいと説明しましたが、工夫次第では自由なレイアウトも実現可能です。
構造上どうしても撤去できない壁や鉄骨はありますが、それを逆手にとってデザインの一部に活用する例もあります。例えば、通常は壁の中に埋め込んでしまう筋交いという部材をあえて露出させ、インテリアのひとつとして楽しむというのもおしゃれですね。
まとめ
プレハブ住宅をリノベーションする際に、気をつけるべき点はおわかりいただけたでしょうか?
必要とする家の間取りや機能は、家族構成やライフステージの変化とともに変化するものです。適切なタイミングでリノベーションをすることで、家の耐久性を高め、同時に住みやすさも兼ね備えた快適な住まいにステップアップさせたいですよね。
家は、あなたと家族を守る大切な存在ですから、リノベーションの際は納得いくまで考え、後悔のない空間作りをしましょう。