こんにちは。
名古屋でリノベーションしているネクストカラーズのライター安井です。

今回はリノベーション検討者の方にぜひ読んで頂きたい!と思います。

リノベーションで悩むことは多いものですが、床材、水回りと並んで悩むのが「壁」です。
今回はそんな「壁」リノベについて、代表的な3種類の施工方法の特徴を実際にリノベーションを手掛ける建築士に聞いてみました。
ぜひ参考にしてみて下さいね。

 

最も代表的な「壁紙クロス」

現代の日本の建築最もポピュラーとも言える内壁材が「壁紙クロス」でしょう。
「壁紙」「クロス」などと呼ばれることも多々あります。

一口に「壁紙クロス」と言ってもその中にも種類が存在しますが今回は現在普及している壁紙クロスのおよそ9割を占めていると言われている、ビニールクロスについて。
なんと言っても一番の特徴は商品の豊富さです。デザインのバリエーションから柄や天然素材の風合いを出したものまで開発されており一口に壁はクロスを貼ると言ってもそこからがなかなか決まらなかったりもします。
種類以外にも施工のしやすさによるコストパフォーマンス面と手入が楽なのが特徴です。
逆にマイナス面を言うならば、年月が経つと一部が剥がれてきたり、ビニール素材をあくまで使用するのでアレルギーがある方などは注意が必要です。

壁紙クロスは乾式工法、古来の日本は湿式工法

上述の壁紙による施工は、乾式工法と呼ばれるものですが、古来の日本では湿式工法と呼ばれるもので施工していました。
昨今の人気でいけば、珪藻土と漆喰の二大巨頭でしょうか。

自然素材の珪藻土

海や湖に住んでいるプランクトンが死んで蓄積されてできた土でできたもので軽くて断熱性に富んでいます。珪藻土は古来より七輪などで利用されており、耐火性がある材料ということも言えるので燃えにくい家をという点でも人気を呼んでいると言えるかもしれません。
珪藻土そのものには自ら固まる性質がないため、壁に固着させるために、糊などの合成樹脂などが使われます。珪藻土そのものは天然素材の材料ですが、シックハウスなどが気になる方は合成樹脂に何が使われているかを事前に確認しておくことをおすすめします。

珪藻土は水蒸気を吸放湿する性質があり、湿度を安定させてくれます。多孔質材で塗って一定期間ニオイを吸着する役目も果たしてくれます。最近ではその吸水性からバスマットなどにも使用されています。
しかし、掃除などのお手入れが困難なことと擦れに弱く修復が難しいことが挙げられます。
コスト面では壁紙クロスに比べると材料費、施工費共に高価です。

城壁などにも使用されていた漆喰

漆喰とは、消石灰に砂や糊を混ぜたもので、室内の壁だけでなく、外壁や塀などにも多く使われてきた材料です。
一般的には白いイメージの強い漆喰ですが、黒漆喰や他にも色の付いた漆喰なども存在します。
また漆喰仕上げと一口に言ってもわざと表面に粗さを残したりしていろんな表情を作ることが可能です。
下地などの条件により異なりますが、耐久性、調湿性、断熱性、防火性、可塑性などに優れた特徴を持っています。珪藻土とよく似た特徴ですが、表面が滑らかな点が漆喰の特徴です。

優れたデザイン性のタイル壁

タイルと聞くとキッチンや、トイレ周りをイメージする方が多いかもしれませんが、リノベーションの現場では内壁としても見受けられます。
特に最近ではエコカラットのような調湿性などの機能を持たせたものもあり、デザイン性だけでなく、機能性でもタイルはよく選ばれています。

タイルは原料や焼く時の温度の違いによって陶器質タイルや炻器質タイル、磁器質タイルなどの種類が存在します。それぞれの種類で吸水性が異なるため、使う用途に応じて使い分けると便利です。
メンテナンスが簡単で且つ長期間使うことができることと壁一面すべてではなく部分的に使うなども可能で、他の壁材との相性も良いこと、1枚1枚表情が違うのでデザイン性にも優れていること、陶器質の為耐火性を上げることができる点があります。
しかし、施工費、材料費は共に壁紙クロスより費用がかかる点と経年によって一部タイルが脱落することなどもあります。

壁一つで空間演出は大きく変わる

今回は4つの内壁の施工方法についてご紹介しました。
しかし、これで全てではありません。
他にも塗装や、コンクリート打ちっ放しなど壁の演出方法は様々ありなす。

床と対をなして空間を演出するのに大きな役割を果たす「壁」。
ライフスタイルや用途に合った壁を選択してワクワクするリノベーションを行ってくださいね。

WRITER
安井 俊満
マーケティング

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