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HOW TO
日本の新築神話崩壊!?中古マンション購入が理に適っていることを考えてみた
こんにちは。
名古屋でリノベーションしているネクストカラーズのライター安井です。
今回は、世界の先進国の中で中古住宅の流通が非常に出遅れている日本の中古住宅の購入について。
最近ではよくニュースでも取り上げられたりしますが、日本は世界の先進国の中で、中古住宅の流通率が非常に低いです。
全住宅流通のうち中古住宅の流通は約36%程度、欧米諸国の1/6程度の水準です。
なぜここまで日本では中古住宅の流通が少ないのでしょうか。今回はその原因を個人的に考えてみたのに加えて、中古を購入することがそもそも間違っていない。ということを考えてみました。
今でも根強く残っている日本の「新築神話」
そもそも現代の価値観とひと昔前の価値観は必ずしも同じではないと思う。
もちろん過去の時代を否定するつもりなど全くありません。しかし極端な話、50年前と現在とでモノの価値も品質も変わっている、もっと言えば世帯構成も世帯年収も貨幣価値でさえ変わっているのだから、人の持つ価値観だって変わってきていて当然である。
日本は特に戦前戦後というフレーズをよく使うが今の日本の地位を形成している要因として戦後の経済復興で高度経済成長によるものが大きいであろう。
その中で生まれてきた風習が日本の住宅の「新築神話」「マイホーム購入こそ幸せ」「男なら一国一城の主」と言った考えや言葉という価値観を植え付けてきたのではないだろうか。
その中でも特に新築が最も価値とステータスが高く、中古物件はワンランク下。常に最新のスペックを住宅に求めることがまさに義務のようになってしまっていました。
これだと、ユーザー側は相当な経済的負担を強いられます。それでも、戦後の日本には行動経済成長とバブルという異常な好景気が、土地の価値を上げ続け、さらにサラリーマンの給与も右肩上がりだったので、何とかなっていて問題が見えることなく埋もれていました。土地を持っていることが豊かさの象徴のようになってしまっているのもこう言った過去があってのことでしょう。
でも、今はそんなことをプライドやステータスにしている時代ではありませんよね。
今の住宅の一次取得層(20代~30代)は、そういったバブル世代(40代~50代)と違う価値観を持って、よりしっかりした経済観念のもと、現代の住宅事情から取捨選択をしてかなくてはいけません。
日本の中古住宅流通の遅れは制度の遅れも原因の一つ
日本の中古住宅市場が欧米に比べ遅れている要因に政府の中古住宅購入支援制度等の整備の後手後手も否めないように思う。
欧米諸国の制度については詳しくありませんが、日本は上述したように元々、新築市場主義でこれまでやってきている為、法制度も新築購入者を優遇するものがほとんどで、中古住宅購入はほぼ後押しされない状況でした。
昨今の中古住宅の流通活性や空き家の軒数をなんとか減らそうという思惑からようやくいくつか中古住宅を取得する際の支援制度などもちらほら見かけるようにはなりましたが、国が表立ってやらなければ国民がわざわざ中古住宅に・・とはなかなかなりませんよね。
そういった点でも中古住宅がまだまだ改善されていく余地は逆に言うとあるとは言えるかと思っています。
新築マンション購入するつもりなのであれば中古マンション購入をオススメします!
住宅は一生に一度の買い物とよく言われます。実際にそうなることも多いかと思いますが、しかしそれでも、「住宅」は「消耗品」です。長く居住していれば、味が出たり、雰囲気が出てきたりとありますが、基本的に「価値」は年数と共に落ちていきます。
例えば、新築マンションを購入して居住後わずか1年で売却するとなってもそれは立派な「中古住宅」です。もっと言えば買った瞬間で既に「中古住宅」です。
諸条件にもよりますが、4,000万円で新築マンションを購入した場合でも中古となった途端に2~3割くらい価値が落ちます。10年ほど住んでから売却しようとした時に購入時の半値になった。なんていうのは意外とよく聞く話なんです。
なにが言いたいかと言えば、確かに中古になれば新築より価値が落ちるのは当たり前ですが、中古となっても、価値が0にはなりません。
築30年のマンションだろうと売却しようすれば○○百万円。と必ず値段がついていくわけです。
中古マンション=価値が低い ではない!
未だに中古マンションは、価値が低い。と思っている方が過半数以上いる現状は悲しい限りですが、そんなことはありません。
価値と一言で言うといろいろな見方があるかもしれませんが、不動産価値という言い方をするのであれば、不動産には相場というものが存在し、高額なマンションを購入したからと言って、その購入当時の価値が持続していくものではありません。
最近では、土地や住宅は資産ではなくなった。という極論を言う方も見受けますが、それは間違っていると個人的には思っています。
※あくまで個人の見解です。
先ほど申し上げているように不動産には相場が存在し、例えば名古屋で人気のエリアで駅も徒歩5分圏内のマンションがあるとすれば、そのポテンシャルで十分利用価値としては資産に値すると思います。
そういった意味でポテンシャルの発揮できる中古マンションを購入することは十分資産として取得する価値があると思いますし、新築より中古を!というのは前述の価格的な価値の通りです。
日本の古い風習からの脱却を
日本は明らかに先進諸国に比べ、「衣食住」の住の部分に関して、ガラパゴス化して市場ができあがっていると個人的に思います。
世界基準=正義 とも思いませんが、日本のなんでもかんでも「新築至上主義」は明らかに異常だと思っています。
しかし、おそらくみなさんの周囲には多くの新築信者がいらっしゃるのではないでしょうか。
今一度、中古住宅、中古マンションを選択するという検討をしてみるのも無駄な時間にはならないのではないでしょうか。しっかりと情報を仕入れた上での最善の選択をしてくださいね!