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中古物件のリノベーション時で気をつけたい耐震性
築年数の古い家を購入して、中をリノベーションして住む、という居住スタイルが人気ですが、その際に気になるのは耐震性。リノベーションする物件の耐震性についてどのように気をつければ良いのでしょうか。
◆そもそもリノベーションメリットとデメリットとは?
メリット
・安く都心に住める。
新築の戸建てやマンションは、築15年を過ぎると価格が大きく下落します。そのため、築年数の立った立地の良いマンションを購入してリノベーションをすると、新築の50〜90パーセントの価格で住むことができることも。
新規の開発は土地が限られているので、新築で満足する住まいを見つけるよりも理想の間取りを実現させやすくなっています。
・老朽化した内装や設備を一新できる
マンションの内装・設備の耐用年数は、一般的に10〜20年と言われています。
リノベーションをすることでこれらを一新し、より長く住めるようにすることもできます。
デザインはもちろん、設備を最新のものにすることでより快適な生活を送ることができますよ。
・理想の住まいをコーディネートできる
住む場所と思い描く通りのデザインの内装とを新築で両立させるのは難しいでしょう。特に、希望する居住エリア内で新築の戸建てやマンションを探すだけでも苦労しやすいと思います。
リノベーションなら、理想の場所にある既存の建物を生かして自分の思い描く通りの住まいを作ることができます。
デメリット
・築年数の長さゆえの、耐久性の不安
築年数によっては、現在の法律の基準を満たしていない場合もあります。以前は現在ほど管理が厳しくなかったこともあり、見えない部分で手抜き工事をされている場合があります。
その場合、改正された建築基準法に合った形で新築するかリノベーションをする必要があります。
・リノベーション工事に時間がかかる
リノベーションは既存の家を改装するという制約があることや、マンションの場合近隣に迷惑のかかりにくい時間帯にしか工事ができないことなどがあり、時間がかかりやすいです。
住み替えまでの数ヶ月という時間が取れない、その間のローンと家賃の二重払いができないといった方は、リノベーション済みの住宅を購入するという選択肢も検討した方が良いでしょう。
・既存の間取りをある程度受け入れる必要がある
間取りは、その建物が建てられた当時のライフスタイルを大きく反映したものになります。
窓や設備などの配置や条件を生かし、受け入れて、リノベーションをする必要があります。
また、場合によっては騒音トラブルを防ぐための防音対策が必須で、そこに多少の費用がかかる場合もあります。
◆リノベーションのための物件購入の時に気になる耐震のこと
■一戸建てとマンションだと耐震はどちらの方がいいのか?
一般的にマンションの方が耐震性能が優れていると思われがちですが、戸建てでも設計がしっかりとしていれば問題はありません。
コンクリート住宅などでは、マンションと同じだけの耐用年数があるので、どちらが良いとは一概には言えないでしょう。
■リノベーション物件を買う際は耐震性能を確かめよう!
・マンションを買う際のポイント
マンションの場合、定期的にメンテナンスが行われているかどうかを知っておくことが大切になります。
不動産会社を通じてマンションの管理組合や管理会社に依頼することで、修繕履歴の詳細や計画などを見せてもらうことができます。
物件の目視でも判断はできますが、メンテナンスの詳細は物件の耐震性能を知る上では重要なポイントになってきます。
・戸建てのリノベーション物件のポイント
戸建ての場合、建築材が腐っていたり害虫による被害が出ていたりする場合、耐震性能に大きな不安が出てきます。
その他にも、壁の中に断熱材が入っているのか、柱などの骨組みがきちんと組まれているのかなどを知っておきましょう。
これら2点を目視することが大切になってきます。
■リノベーションする物件は新耐震基準以降の物件の方が安心!
新耐震基準は、1981年に制定された新しい耐震基準のことで、この基準が定められてから建築された物件の耐震性はそれ以前に比べて優れています。
その反面、コストがかかっているために価格は高くなっていることが多いので、予算と照らし合わせて物件を選ぶことが必要になってくるでしょう。
◆耐震性をあげるためにリノベーション
■耐震リフォームが必要なわけ
リノベーションをする際に重視される耐震診断。
阪神淡路大震災の際、死因の90パーセントが家屋や家具の倒壊による圧迫死でした。
そのため、国土交通省は耐震診断を行うように呼びかけているのです。
中古住宅を購入してリノベーションする際、家の耐震性能を高めることは命を守るために何より大切なことなのです。
■耐震診断のポイントの例
まず、建物の建設時期として、建築基準法が大きく改正された1981年以前の住宅は要注意です。
また、池や沼などを埋め立てた弱い地盤の上に建てられた建物も、危険度が高くなっています。
家の形状も、家の四隅に壁がなかったり、室内の壁が少なかったりすると耐震性が低くなっています。
◆耐震工事の例
・耐力壁の設置
家の強度を増し耐震性を高めるために壁補強を行う際、地震や風などの力に抵抗する力を持った壁を「耐力壁」と呼びます。この壁を四方に満遍なく設置することで、耐震性を高めることができます。
・防湿防蟻処理
基礎のある床下部分は湿度が高くなりがちで、土台が歪んだりシロアリが発生したりします。換気等で防湿処理を施すだけでなく、シロアリを防ぐ防蟻処理をしておくことで基礎部分の耐震性を高められます。
・耐震補強金物取付
柱や筋交いに耐震金物を取り付ける耐震補強方法で、中でもリフォーム業者の使用する強度の高い補強金具がオススメです。
設置する場所は柱の接合部のほか、普段見えない土台や基礎などにも補強金具を入れていきます。
リノベーション時の耐震性について紹介しました。
リノベーションに関して気になることや、相談したいことがあればネクストカラーズまでお問い合わせください!